研究概要

代表者氏名正源寺 美穂(しょうげんじ みほ)
代表者所属機関金沢大学医薬保健研究域保健学系
役職・課程准教授
助成年度2020年度

研究テーマ

脳卒中患者に対する継続的排尿自立支援における薬剤師介入モデル
-脳卒中地域連携パスを介した薬剤連携に必要な基盤指標の確立-

研究概要

本研究は急性期・回復期の継続的排尿自立支援の効果を明らかにして、脳卒中地域連携パスを介した薬剤連携に必要な基盤指標を検討した。2015-2019年データベースに登録された脳卒中患者を対象に、介入群941名は排尿ケアチームと病棟看護師が急性期に排尿自立支援を行い回復期へ情報共有した。対照群579名は従来の排泄ケアを受けた。その結果、回復期退院時の排尿場所がトイレ・ポータブルトイレの割合は対照群に比べて介入群が多かった(76.3% vs. 62.4%, p < 0.001)。継続的排尿自立支援は回復期退院時の排尿自立度(調整オッズ比:1.801、95%信頼区間[1.102, 2.942]; p = 0.019)および総入院日数(β: -0.178、95%信頼区間[-14.320, - 7.607], p<0.001)に関連した。今後、医師、看護師、理学療法士/作業療法士、薬剤師による排尿自立支援を急性期、回復期、生活期へ浸透させていく必要がある。