研究概要

研究テーマ

災害時における視覚障がい者の自力避難行動に関する研究

研究概要

豪雨災害や津波災害が懸念される我が国において、避難行動は人的被害低減戦略の根幹である。法改正に伴い支援の基盤が整いつつあるが、現状では障がい者の避難行動支援は十分ではない。このような背景から、支援が限定される状況において視覚障がい者の自力避難行動に着目した研究を実施し、実験と意識調査から避難行動モデルを構築する事を目指した。初めに視覚障がい者等にヒアリングを行い、地震時の屋内での避難に課題が多いことがわかり、その状況を再現した実験を実施した。実験にあたっては視覚支援学校の協力を得て、実験場所の提供および被験者を推薦してもらった。地震時の屋内環境を再現した歩行実験は障がい者と健常者の双方で実施し、速度や探索行動などのデータを得ることができた。併せてインタビュー調査も実施し、視覚障がい者の災害への意識を把握することができた。これらの結果を基に議論を重ね、視覚障がい者の避難行動モデルを構築した。