代表者氏名 | 岡本 菜穂子(おかもと なほこ) |
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代表者所属機関 | 上智大学総合人間科学部看護学科 |
役職・課程 | 准教授 |
助成年度 | 2020年度 |
高齢者ホームレス再発予防に向けた自己決定支援実践研究
本研究はホームレスから脱した人たちの回復に当事者の自己決定行動がどのように影響するのかを明らかにすることを目的に,ソーシャルアクションの場への参与観察とインタビュー調査を行った。結果として,参与観察において支援する側と支援される側という関係は,ソーシャルアクションの場において流動的で対称的なものとなっていた。インタビュー調査によれば,参与観察で見出した対称的な関係性が当事者であり支援者でもある高齢者たちは,彼ら自身の経験と認識が意味をもつ「場」,つまり自らがコミュニティの担い手と位置づきうるコンテクストを形成していた。自らが行動することが尊重されている場があることで,安定した住居を維持することに繋がっていることが見出された。