研究概要

代表者氏名金井 純子(かない じゅんこ)
代表者所属機関徳島大学大学院
社会産業理工学研究部
役職・課程助教
助成年度2018年度

研究テーマ

高齢者施設の避難確保計画および事業継続計画の実効性を高めるための研究

研究概要

本研究の目的は、平成30年7月豪雨(西日本豪雨災害)における高齢者施設の避難行動や避難生活の実態を明らかにし、高齢者施設の避難確保計画および事業継続計画の実効性を高める提案を行うことである。主な調査対象は、岡山県倉敷市の高齢者施設とし、①浸水痕跡調査、②高梁川水系小田川の氾濫解析、③インタビュー調査、④被災施設を支援した福祉避難所に対するアンケート調査を実施した。また、平成28年台風10号など、近年発生した水害を経験した高齢者施設についてもインタビューを行い、対策の見直しポイントを整理した。以上の調査の結果から、要配慮者利用施設の避難確保計画を作成する上での有効策を明らかにした。さらに、その中でも、避難誘導時の他者連携に注目し、連携のタイプとその効果について分析した。特に、水平避難が必要な平屋建ての高齢者施設で、かつ、単独法人の場合は、利用者の避難誘導に時間、人手、車両を必要とするため、連携が最も必要であることを示した。