研究概要

代表者氏名松田 光信(まつだ みつのぶ)
代表者所属機関大阪市立大学大学院 
看護学研究科 精神看護学領域
役職・課程教授
助成年度2018年度

研究テーマ

次世代型精神科訪問看護師育成に向けた役割意識開発プログラムの構築と評価

研究概要

 本研究は、精神障害者または家族が求める地域生活支援の内容を明確化し、その結果に基づいて役割意識開発プログラム(以下,プログラム)を構築・実施することにより、プログラムの有用性を評価することであった。方法では2つの段階を経た。第1段階では、訪問看護を利用している精神障害者またはその家族に訪問看護から受けている支援内容とその価値・訪問看護への期待等の記述を求める質問やリカバリーステージ等を問う無記名自記式質問紙調査を実施し,第2段階では、第1段階の結果に基づいて構築したプログラムを訪問看護師に実施し、量的・質的研究に分析した。結果,第1段階では57施設138名を分析対象とした。リカバリーステージは準備期から再構築期の者が約半数を占めた。対象者は訪問看護から【安心と尊厳を保障する支援】【生活力を高める支援】【生活を充実させる支援】を受け,【安心の獲得】と【人生の好転】という価値を見出していた。第2段階では、看護師39名が参加した。本プログラムに参加した対象者は達成動機を有意に向上させたほか、【訪問看護活動の視野拡大】【サービス改善意欲の獲得】を図った。