代表者氏名 | 狩野 俊介(かのう しゅんすけ) |
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代表者所属機関 | 東北福祉大学大学院 総合福祉学研究科社会福祉学専攻 |
役職・課程 | 博士課程 |
助成年度 | 2018年度 |
精神障害者の地域生活支援における医療と福祉が連携した危機対応計画の作成と活用のあり方に関する研究
本研究は、精神障害者の地域生活支援における危機対応計画としてクライシスプランに注目し、その作成と活用のあり方を明らかにすることを目的とした。研究方法は、精神保健福祉士を対象としたアンケート調査を実施し、クラスター分析により検証した。
その結果、危機対応のための内容だけでなく、地域生活におけるセルフケアの方法や早期警告サインの内容を含め、当事者との合意をもとに作成していくことが必要である。そして、病状悪化時の対応だけでなく、セルフケア、関係機関の連携や情報共有、早期警告サインのモニタリングのためのツールとして活用することに有用性が存在する。また、当事者が入院中には退院や地域移行の促進、支援計画としての活用や家族との連携における有用性も存在する。したがって、クライシスプランには権利擁護を踏まえた危機対応だけでなく、日常的な支援におけるツール・計画としての有用性が存在していることを指摘した。