研究概要

研究テーマ

知的障害者とともに働く従業員に求める経験、資質に関する研究

研究概要

　知的障害者と一緒に働く従業員の中には、親会社から出向や業務命令で異動してくる従業員や、新たに採用するときでも障害者と接したことのない従業員を採用することが多い。知的障害者と一緒に働く社員を採用するときに、障害に関する知識や経験を企業でどのように捉えているのか、どのような人材を求めているのかを明らかにした。

　ヒアリング内容から117の基本コンピテンシーを抜き出し分類し、75％以上の一致率のあった項目を求める経験・資質とした。求められていた経験・資質は、「関係の構築」、「対人関係理解」、「技術的、専門的、マネジメント専門能力」、「柔軟性」、「セルフ・コントロール」、「チームワークと協調」であった。特に、対人関係理解に関しては、相手の立場に立って考え話を真剣に聞く姿勢や、一方的に聞くだけでなく、人に相談したり対話するコミュニケーション力が要求されていた。関係の構築では、知的障害者社員との関係、彼らに受け入れることや区別せずに対等に接することが求められていた。