研究概要

代表者氏名浦尾 悠子(うらお ゆうこ)
代表者所属機関千葉県立保健医療大学健康科学部/千葉大学大学院医学研究院子どものこころの発達研究センター
役職・課程講師/非常勤講師
助成年度2012年度

研究テーマ

児童・思春期の子どもに対する集団認知行動プログラムの開発

研究概要

 【目的】
子どものメンタルヘルスの問題に対し、欧米諸国では、認知行動療法に基づく予防プログラム(CBTプログラム)の開発と効果検証が進んでいる。本研究では、不安予防を目的とした日本の子ども向けCBTプログラムを作成し、効果検証のための予備的研究を行うこととした。
【方法】
1.諸外国のCBTプログラムを参考に、不安予防目的のCBTプログラムを作成した。
2.研究参加に同意した小学校4~6年生の児童/保護者(13組)を介入群とし、児童に対して毎週1回、計10回のプログラムを実施した。比較のために統制群(18組)を設置した。
3.介入前後及び3ヶ月後に、スペンス児童不安尺度(SCAS)を用いた評価を行った。
【結果】
プログラム実施前に比べ、実施直後及び3か月後において、介入群児童の不安(本人および保護者評価によるSCAS合計点)が、有意に低減していた。
【考察】
介入群児童の不安が低減したことから、本プログラムの不安予防効果が示唆された。今後は小学校のクラスで実施し、効果検証を進めていく必要がある。