研究概要

代表者氏名山田 真寛(やまだ まさひろ)
代表者所属機関国立国語研究所
役職・課程特任助教
助成年度2015年度

研究テーマ

コミュニティ主体の消滅危機言語の復興・地域伝統言語の世代間継承

研究概要

UNESCOは2009年に、日本国内に8つの消滅危機言語(アイヌ語、八丈語、6つの琉球諸語)が存在すると報告した。本プロジェクトでは、山田と横山が文法記述を進めている琉球与那国語(沖縄県八重山郡与那国島)と琉球沖永良部語(鹿児島県大島郡沖永良部島)が話されている地域を中心に、地域コミュニティ・言語研究者・クリエイター・デザイナーが協働する言語復興の実践研究を行った。具体的には、(I)地域言語学習に利用できるコンテンツが存在しない現状を改善するため、それぞれの地域においてさまざまな地域言語学習コンテンツを制作した。そして(II)コンテンツ制作を核として、その経験や専門家などのリソースを共有するプラットフォームと、(III)地域コミュニティが主体的に地域言語を再活性化する持続可能なプロジェクトを展開する仕組みの構築を目指した。また、(IV)各島で言語復興活動を行っている島民が「外の視点」を得て島に持ち帰り、プロジェクトが多角的な視点を得ることを目指し、地域間交流を行った。