研究概要

代表者氏名長堀 智香子(ながほり ちかこ)
代表者所属機関北海道大学大学院保健科学院
役職・課程博士後期課程
助成年度2012年度

研究テーマ

コミュニティで作る子どもの食事環境~アフリカ・カメルーン共和国の子どもの離乳食と栄養~

研究概要

 本研究はアフリカ・カメルーン共和国Batouri市近郊に住む生後5~24ヶ月の子どもと母親100組を対象とし、子どもの栄養評価と関連要因を明らかにする事を目的として実施した。結果、栄養不良の子どもの割合は、wasting6%、stunting31%、underweigt14%、低上腕周囲経16%、低頭囲0%であった。測定した項目のZ-score のいずれかに-2未満があった栄養不良群と有意に関連のあった項目は母親の年齢、児の月齢、母親の学歴、家族計画情報の有無、飲用水源の5項目であった。結論として、子どもの栄養不良と離乳食開始時期や母乳栄養継続との関連は見られなかった。しかし、村全体で子どもを育てようとするコミュニティの姿を窺う事が出来た。食事環境を含めて、子どもが健やかに育つ事の出来る環境を整えるのがコミュニティの役割であり、そのようにコミュニティが機能していくためにはキーパーソンとなる人物や行政・民間のサポートが必要である。