研究概要

代表者氏名江尻 桂子(えじり けいこ)
代表者所属機関茨城キリスト教大学文学部
役職・課程教授
助成年度2012年度

研究テーマ

障害児の母親における就労とその影響要因―障害児家族支援への新たなアプローチ―

研究概要

 障害児の母親における就労の実態および、母親の就労に関わる要因について、2つの質問紙調査研究をもとに検討した。
まず、研究1では、障害児の母親103名の質問紙調査データの再分析をもとに、障害児の母親の就労および経済状況について検討した。また、研究2においては、新たに質問紙調査を実施し、257名の母親の回答をもとに、障害児の母親の就労状況およびそれに影響を及ぼす要因について明らかにした。研究1,2の結果、①障害児の母親は、一般的な有配偶者女性に比べて、就労が制限されており就労者は半数以下にとどまること、②経済的には、児童のいる世帯一般に比べてより厳しい経済状況にあることが明らかとなった。また、母親の就労に関連する要因として、母親の学歴や健康状態、祖父母の同居の有無や、子どもの主治医や専門家の有無が関係していることが見いだされた。
 これらの結果をもとに、今後の障害児家族支援の在り方について議論した。